おでんをつついてお務めへ
過去に閉店後のコンビニ店でおでんをつつく動画をSNSに投稿したことにより逮捕勾留されたという人物について、どうも日本平均市民は記憶に新しいらしい。表題は無論事実を多少歪曲して読者の関心を得ようという目的だが(当の街録chのサムネイル原則に習い)、私は実際知らなかったものだから、驚愕している。
私は日本語も日本の世にも明るいが、(本当か)ここ十数年は日本のメディアとはとんと沙汰止みになっており、最近になっていよいよ勢いづいているネットの利を活かしての日本の過去十年数年駆け足復習みたいなことをやっていると、本当にぎょっとするとしか云えない事象にしばしば出くわし、今日の街録引用も、そういうもののひとつ。私がなにより心寒からしめると感じる日本の昨今とは、凶悪かつ意味に欠く事件の多さはもとより、この類の、刑事事件に満たないものに、警察が思いっきり動くという点。昔、或いはいまでも、例えばシンガポールなどに代表される、アジア諸国、全体社会の名残としての(なのかね)行き過ぎた管理社会は往々にして物笑いの種になっているものだが、ここにいたって、日本、そのファッショ逆行ぶり、笑えないよ。だいたい、警察が上記おでんをつついた男の逮捕状とって連行して勾留して、更に不起訴処分にするまで、人員労力や時間諸々考え合わせた上で、完璧に無駄であるということは歴然としておりそもそも「取り合わない」という方向にいかなかったのかが最も不思議。それから、小売少窃盗は、その損害額に上限を設けて、それ以下労力に釣り合わない件をそもそも警察に通報させない、ということにしないと、ガム一つの万引者を逮捕している間に日本警察は過去二十年の凶悪猟奇殺人、連続強姦犯そしてそれから権力濫用から起こる諸々の大罪逮捕をみすみす逃してきたものだ、という関連付けられれても文句云えないよ。
加えて、無人餃子が盗まれて困る、悔しい、気の毒というニュース報道をユーチュー部報道で頻繁に見るにつけ、さすがに失笑する。そんな手作り餃子なんて思いっきり金目のものを無人販売したら、金払うという原則を任意のものにしているわけだから、つまり、そこにユートピア思想や性善説を自明のものにしているのだが、そこに相容れない人たちだって沢山いるのだから、残念ながら、窃盗を意図して来店する者にその(支払いの自主性)を問えなくても仕方ない。野菜の無人販売処等も同じ。代金支払いの義務を任意(になりかねない方法にする)と=払わない、という発想になり、そしてそれを実践する輩は無数にいるあるいは増えるであろうし、更には無人制はむしろ怠惰な経営者と解釈され発案者・実践者の善意(?)は悪用されるばかりで報われない事請け合い。それで憤慨したり絶望する以前に、そういう経営方針は功を奏しませんから、然るべき拘束力(お金と引き換えに商品が出てくるあるいはやはり店員を設ける)などしなければ。
ちなみに、おでんツン男氏、この全ての事の次第に主に心理的に終結をもたらしたのは2chのひろゆき氏とのアメバ出演での出会いで、あったというところに、数奇な縁を見るのは無論私だけではなく、現に街録の字幕コメントも指摘しているように、奇しくもツン男氏を生き地獄に陥れた匿名サイトの(元)主が、ツン男氏その地獄から救っているとすれば、これは、偶然ではなく、やはり必然なのではないだろうか。つまり、我々のこの世は、いまインターネットの植民地となり果て、我々は世界津々浦々、インターネットの奴隷であり、インターネット因果から我々を救うものがもしあれば、それもやはりインターネット(或いはそこで力が多くある人間)ということになるのか。桑原。時に、上記二人の奇妙な似方(顔が似ていると思いました)についても、言及しておきます。
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